競技艇の重量と、貨物船のバラスト水 [造船業]
こんにちは。ベッピィです。
4月から始まり5月中旬の全日本軽量級選手権まで怒涛のようにレースが
続きましたが、次の社会人選手権(宮城)のレースまでまだ1カ月あります。
この間に、前半戦で出た課題に取り組み次のレースに繋げられるように
トレーニングしていきたいと思います。
さて、今日はその、先日行われた全日本軽量級選手権にちなみ「船の重さ」のお話。
普段、僕達が競技で使用しているボートには体重設定があります。
ボートを購入する際、自分の体重に合わせて建造してもらっています。
体重設定が合っていないと艇が浮きすてバランスが取りずらかったり、
沈みすぎて抵抗が増えたりします。自分に合っていないといいスピードが出ないんです。
艇の重量に関しては
シングルスカル 14kg以上
ダブルスカル 27kg以上
舵手なしペア 27kg以上
舵手付きペア 32kg以上
舵手付きフォア 51kg以上
舵手なしフォア 50kg以上
舵手なしクオドルプル 52kg以上
エイト(8人乗り) 96kg以上
上記のように艇の重量は定められています。
この設定重量よりも軽い艇は、重りを乗せる必要があります。
なのでレース前には、艇計量し重量を確認しています。
船が浮き過ぎるとバランスが崩れたり、
沈みすぎて抵抗が増えたりするのは、造船でも同じ。
ばら積み運搬船などの貨物船の場合も、このバランスが崩れると抵抗が増えたり、
推進力の伝導効率が悪くなって本来の燃費や性能が発揮できません。
貨物船はその対策の一つとして「バラスト水」と言う、空荷の時に船が浮き過ぎないように
荷物の代わりに海水を船内に注入・排出することで、最適な重量を保つようになっています。
バラスト水の注・排水によって、燃費改善&環境汚染もコストも抑えられる!・・のですが
「バラスト水」については、注入する海水に混入する微生物が
別の海域でバラスト水と一緒に排出されると、その地域の生態系を脅かす
・・といった問題があり、現在全世界で業界を挙げて対策が取り組まれています。
写真は、その水の微生物を処理する為の装置の一例。
温暖化や、大気汚染は、普段の生活でも身近に感じられる環境問題ですが
海の環境問題は、普段の生活ではなかなか肌で感じる機会が少ないかも知れません。
ボート競技を通じて「海の環境問題」についても、
今治造船ボート部ブログをご覧の皆さんに知ってもらえれば良いと思っています。
うーん、体育会系担当?の僕にしては、
珍しくアカデミック路線に走ってしまいました。
馴れないことをするとお腹が減りますね。。。
体重制限のある全日本軽量級選手権も終わったことですし
今日の夕ご飯はガッツリ、バラスト?を積み込みたいと思います。
by ベッピイ
美味しい物しっかり食べて元気でいきましょ。
by ゆうみ (2014-05-30 16:44)
微生物を取り除く装置・・・難しそうですね
たくさん食べて頑張ってニャ。
by OMOOMO (2014-05-30 18:31)
別の海域でバラスト水と一緒に排出されると....
以前、ニュースかなんかで聞いたことがあります。
すっかり忘れてました。
色々勉強になります。。ハイ。。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-05-30 19:02)
ボートを作ると体重の変化が出来ないですね!
意外とそれって大変ですよね(^^)
by ma2ma2 (2014-05-30 19:03)
共用で使う場合は、軽く作って、重りを追加するという方式かなぁ?
必要なことなんでしょうね。
バラスト水が環境問題に発展していいるんですね。
確かに、同じところで出し入れしていませんものね。
勉強になります。
by Falcon (2014-05-30 19:13)
沈みすぎても浮きすぎてもバランスが難しんだ。ボートにのるときもそうなんですね~
いい勉強になりました
by green_blue_sky (2014-05-30 19:56)
ワカメもバラスト水で運ばれて繁殖し、問題になってますね。
「世界の侵略的外来種ワースト100」に選ばれているのを知ったときは驚きました。
by アリスとテレス (2014-05-30 20:21)
勉強になりました!
環境問題も大変ですけど、大事なことですものね。
by isoshijimi (2014-05-31 04:35)
単純に水をくみ上げているだけじゃ無いんですね、なるほど・・・
「外来生物」って、最近は耳にするようになりましたものね。
by kinkin (2014-05-31 05:43)
自己管理大切やね。
ガンバってね!^^
by hatumi30331 (2014-05-31 07:48)
おはようございます、ボート競技にも色々と制約があるんですね、体重管理も大変ですね、競技の合間にバラスと詰め込みですかしっかり栄養取って次の競技も頑張ってくださいね、近くに来たときには応援に行きますよ。
by 馬爺 (2014-05-31 08:23)
お早うございます。
バラスト水は気になる問題ですよね。それがこうやって対策をしているというのは頼もしいです。日本ならまだこうやってやれるかもしれませんが、他国ではどうなのか気になります。^^;
by doudesyo (2014-05-31 08:38)
環境への対策も大変なんですねぇ
船は軽ければいいってものじゃないんだ
軽い方が燃費に有利と思っていました
by さる1号 (2014-05-31 11:06)
こんにちは^^
ベッピィさん、勉強になりました。きっとしっかりお腹がすいて、美味しいものを召し上がったことと思います。力をつけてください^^
競技用の艇にも重さに基準があるとは知らなかったです。言われればなるほどなんですが、、、
海の環境。これもなるほどです。今、ソネブロ仲間のstakaさんが書かれた
生物多様性と保全・・・の本を読んでいますが、地球を大事にすると言う意味でも色々研究されることは良いことですね。
by mimimomo (2014-05-31 11:47)
バラスト水の廃棄も大変ですね。
by Silvermac (2014-05-31 11:54)
日本国内でも"外来種"が幅をきかせてきていますので、ある意味環境破壊が進んでいるという証拠です(ーー;)
海外から、安易に(隠れて)動植物を持ち込まないことが必要だと思います!!
by 風来鶏 (2014-05-31 12:32)
バラスト水の問題は、数年前まで全然知らなかったですが
外来種だろうと、生物に罪はないと思ってます
by くまら (2014-05-31 13:17)
バラスト水の問題は知らなかったですよ。
これから暑くなります。
気をつけてくださいね。
by ひろたん (2014-06-01 05:19)
「バラスト水」での微生物〜聞いたことがあります。
対策もすすんでいるのですね。
by pandan (2014-06-01 08:32)
抵抗と言えは、今治の造船技術がその抵抗を無くす溶接技術だそうですね!
30日の金曜日、今治造船所さんの近くまで行きましたよ。
流石に、デカイですね〜(笑)
by charingo (2014-06-01 09:09)
競技用ボートは
無駄がなく、美しいですね!
造船所の工場見学がしたいです!!
by FTドルフィン (2014-06-01 11:28)
造船とはおよそ縁が無いような微生物のお話。とてもいいお話でした。参考になりました。
by sig (2014-06-01 21:36)
毎晩、アルコールをバラストとして体に取り入れています。
もちバランスを考えてね!o(^o^)o
by sara-papa (2014-06-02 07:31)
東京湾のムール貝なんてその例ですね。
by ふじかわ (2014-06-02 13:01)
ご訪問&nice ありがとうございます。
ボートは勿論、有名ブログからご訪問いただき光栄です(^^)ニコ
by johncomeback (2014-06-02 15:25)
ご訪問nice!ありがとうございます!
バラスト水の問題はこの間知りました。
たしかに移動距離も長いので地球規模での
変化になってしまう問題ですね。
自然な緩やかな淘汰ならいざしらず
人間の手によって為される劇的な変動はまずいですね^^;
by 昆野誠吾 (2014-06-02 17:17)
今回のお話、面白かったっす!
(がっつりバラスト積んでください)
by amo (2014-06-02 21:17)
知らないことがいっぱいです。
by ゆきゆき (2014-06-05 16:23)
バラスト水自体知らなかったです。勉強になりますね。
by youzi (2014-06-06 07:01)