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船魂さん [造船業]

先般の大相撲初場所の優勝決定戦、凄かったですね。
東西両横綱の気迫といったら鬼気迫るものがありました。
土俵上のあの顔、あの覇気。。。
まさに横綱の貫禄といった感じです。

話は変わるのですが、その両横綱が戦ったあの土俵。
昔ながらのちょっとした風習があって、
土俵を造る際に「鎮めものの儀」というものが行われるそうです。
これはプロレスやボクシングなどの海外から入ってきた競技と違い、
日本独自の風習であることが伺えます。
鎮めものの儀においては、新しく造った土俵の中央に昆布、塩をはじめ、
数種類の供物を入れて土俵を完成させます。

造船においても似たような儀式があり、
入魂式というものがあります。
船の航海の安全と、乗組員・船主さん、また関係各社の弥栄を祈念して行われるもので、
その際には木槌、南天の葉、その日の満潮水、
塩、鯛(雄雌2匹)、雄松・雌松、米、餅、清め酒そして船魂さんを用意します。

船魂さまには米やサイコロ2個、女性の髪の毛、硬貨などを入れて、
木槌で蓋をして完成です。どうやら木槌で蓋をする作業に意味があるようで
その際には檜垣会長がなにやら呪文のようなものを唱えています。。。

二礼、二拍、一礼の後、最後はブリッジデッキに造られた
小さなお社の中に船魂さんを納めて、終了。

こぼれ話ですが、船魂さまというのは女性の神様のようです。
昔は船に女性を乗せることを禁止している船などもあったようです。
漁師に女性がいないのもそういった事情もあるのででしょうか。。。

西洋などにおいても船を守るのは女神様のようで、
船首などに女神のモチーフが飾られたりしていますね。

また、フランスでは海や船を女性名詞で指します。
そういえば、船名を読む際、she is ~  
とか言っていたような。。。

ちなみに、船乗りの間では船の中で誰も居ないのに物音が聞こえたりすると、
「今日は船魂さまがいさむ」などっと言っているようです。

私達の乗るボートにも船魂さん乗せたりなんかして。。。。。


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ネネ

(゚д゚)ォ-(゚Д゚)ハー(゚A゚)ョ-…ヽ(゚∀゚)ノゥゥゥゥウウウ!!

どうも。鼻水女ねねです。

ひょぇええええええええええ。トリビアー(°д°;)
土俵を造る際に供え物を入れたりするんですね!!
まったく知らなかったので、驚きです!
日本古来の古きよき風習って感じ!!

ところで、題名の船魂さん。
供物の品目はすっごい謎です・・・。
「サイコロ?女性の髪の毛!?WHY!?」みーたーいーなー?(゚Д゚)
一般人に限りなく近いワタクシでさえ、わからないので、(一般人ダケド)
とりあえず個人的に今、調べ中です。素

ていうか船魂さんって?????にんげん?(え)
ていうことで分からないから、船魂さんのこと、ネットで調べてみました。

江戸時代から明治時代初期の和船には必ず船魂(ふなだま)様と呼ばれる神様が祭られていた。神様の居場所は帆柱を支える土台の筒(つつ)という部分。ここに縦1寸5分(約5.7cm)、横1寸2分(約3.6cm)の穴を2つ開け、夫婦雛、かもじ(髪結用のヘアピース)、麻、五穀、さいころ2個、銅銭12文を、紙に包んで水引をかけて納めたものがご神体だ。
 この不思議な品目の組み合わせの意味は不明だが、霊験はあらたかだったようだ。そのご利益は、海象や気象の変化、海難の危険などを予知してくれること。船魂様はこうした予知情報を、船上でかすかに聞える「リンリン」という鈴虫の鳴くような音で知らせてくれる。
 これを「船魂様がいさむ」あるいは「船魂様がしげる」といい、激しく鳴れば凶兆、優しく鳴れば吉兆、つまり船魂様のご機嫌がいいと解釈された。また船魂様は清潔好きで、ご神体を納めた部分に汚水などが掛かると、とたんに機嫌を損ねて激しく鳴りだしたという。
 この船魂様がいさむ音は誰にでも聞えるわけではなく、また常に聞えるわけでもないが、船頭には必ず聞え、その鳴り方の解釈も船頭だけができたといわれる。
 迷信と言ってしまえば簡単だが、廻船乗りから漁船乗りまで、かつて日本の船乗りに広く受入れられてきたこの超自然のナビゲーターが、危険の多い航海に向かう人々に大きな安心感を与えていたことも事実だろう。
 しかし明治期に入り、廻船や漁船が徐々に動力船に変わるにつれて、この船魂信仰も衰退していった。動力船の騒々しい機関音の中ではもはや船魂様のいさむ音も聞えるはずがなく、その役割は気象通報や海図、灯台などの近代的なシステムに受け継がれていったのである。 (日本船主協会様HPより)

だそうです!!(゚Д゚)
日本船主協会さま!わかりやすくしてくれてあざーす!(゚Д゚)

簡単に言うと、船魂さんは、船員さん達にとって、
安心感を与える守り神なんですね!!!(゚Д゚)(簡単にまとめすぎ。笑)

なんか、そうと知ったら、自分が乗っているボートにも、
女神様がついているのかしら?気になってきました。。。

わたくしが乗っているボートの名前は、●●クィーンっていう子です。
(ボート名、公開してもいいのか謎なので、伏字にしときます。)

ってことで、わたくしのボートには、女神様と女王様が乗っているようです。

・・・そんな気がする。(笑)
by ネネ (2008-02-04 08:49) 

Lily

はじめましてLilyです。
ブログに訪問いただきありがとうございました。

船魂さまの儀式が今も続いているということは、
すばらしいことですね。

こしき島で正月に昭和50代前半に行われていた「としどん」の
儀式は、今では、なくなっているそうです。

民俗学の先生によるとその担い手がいなくなると
地域の風習や、行事が簡素化されたり、やりやすい形に変わって
次第になくなっていくものもあるということです。

船魂の儀式は、船に乗って、仕事をする人がいる限り
続いてくのではないでしょうか。

貴重なお話ありがとうございました。
by Lily (2008-02-08 09:13) 

今造ROWINGTEAM

Lily様

船魂さまをお祭りすることが、地域の風習や文化を後世に伝えることに繋がっていると思うと、「船造り」という仕事に、より一層の感慨を持つことが出来ました。

造船は今治の地場産業の1つなのですが、そういった地場の
産業と地域の文化は、両立して行かないといけないものなのでしょうね。

貴重なコメントを頂き、ありがとう御座いました。
by 今造ROWINGTEAM (2008-02-08 11:52) 

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